ゲーミングマウスの選び方
更新日 2020年10月20日 | 公開日 2019年5月21日
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自分に合った自分にとって良いゲーミングマウスを選べるようになるために、初心者向けに分かりやすく丁寧に解説したページです。
- ◆1 ゲーミングマウスとは?
- ◆2 スペックの見方
- ・2-1 センサー
- ・2-2 トラッキング解像度
- ・2-3 最大トラッキング速度
- ・2-4 最大加速度
- ・2-5 リフト・オフ・ディスタンス
- ・2-6 レポートレート(ポーリングレート)
- ・2-7 スイッチ
- ・2-8 チャタリング
- ・2-9 形状
- ・2-10 持ち方
- ・2-11 重量とハニカム構造
- ・2-12 追加ボタン
- ◆3 接続方法
- ◆4 ゲーミングマウスの選び方
- ◆5 ゲームや用途によってマウスを使い分ける
1【ゲーミングマウスとは?】
ゲーミングマウスとはゲームを操作するために適したマウスという事になります。一般的なマウスとの違いですが、ゲーミングマウスには【センサーが高性能】で【スイッチが高耐久】な物が使われています。この2点はゲーミングマウスにとってはマストです。
高性能なセンサーは繊細な操作を実現しマウスポインターが飛んだりもしません。高耐久なスイッチはクリックを連打しまくってもなかなか壊れません。そしてこの2点を基本として【操作性を重視したマウス】と【ボタン数を重視したマウス】の2つにゲーミングマウスは別れます。どちらのゲーミングマウスが自分に合っているか?というのはプレイするゲームによって決まってきます。
このページは【スペックの見方】と【接続方法】の解説をしてから【ゲーミングマウスの選び方】の解説をする流れになっていますので、要点だけを知りたい方は下の【ゲーミングマウスの選び方】へ飛んで下さい。
2【スペックの見方】
【センサー】【スイッチ】【形状】【重量】【追加ボタン】などのゲーミングマウスのスペックについて解説します。また【チャタリング】や【持ち方】などの関連した項目も合わせて解説しています。
2-1【センサー】

マウスのセンサーはマウスの動きを読み取る所で、マウスの裏側にあります。マウスを動かすとマウスポインターも追従して動きますが、これは
2 検出したデータをパソコンに送る。
3 送られてきたデータをもとにマウスポインターが動く。
という一連の動作になります。ゲーミングマウスは、このセンサーが高性能で、さらにセンサーの設定を細かくカスタマイズする事ができます。
ゲーミングマウスのセンサーの多くは【PixArt Imaging社製の光学センサー】になります。各ゲーミングマウスメーカーはPixArt Imaging社と共同で開発し、各メーカー独自のカスタムモデルを搭載します。 その他のセンサーとしてはlogicoolがとあるメーカー(メーカーは非公開で不明)と共同開発した省電力で高性能な光学センサー【HEROセンサー】があります。
センサーにもブランド性を持たせるためか、RAZERは【Razer 5G Optical Sensor】など、SteelSeriesは【TrueMove3】などと独自の名称を与えています。その他のメーカー(ZOWIEなど)は【PMW3360】とセンサーの型番そのままの名称を使用しています。
そしてセンサーの性能には【トラッキング解像度】【最大トラッキング速度】【最大加速度】【リフト・オフ・ディスタンス】という4つの項目があります。
2-2【トラッキング解像度】
単位は【DPI】(Dots Per Inch)又は【CPI】(Counts Per Inch)になります。単位は違っても結果はどちらも同じでDPI=CPIとしてオッケーです(400dpi=400cpi)。
マウスを動かしたらマウスポインターが追従して動きますが、そのマウスポインター(FPSやTPSなら視点)をどれだけ動かすか?を決める部分です。数値が大きい方がマウスポインターの移動距離も大きくなります。
例えば【400dpi】と【1600dpi】に設定したマウスでは、マウスを同じ距離だけ動かしても、DPIの設定が違うためマウスポインターは【1600dpi】に設定した方が大きく動きます。この数値をゲーミングマウスなら細かく設定できるため、自分にとってちょうどよい設定が可能となります。
当サイトのゲーミングマウス紹介ページで【400dpi~12000dpi (100dpi刻み)】と書かれている場合は【最小400dpiから最大12000dpi】までの幅で【100dpi刻み】ずつ設定できる、となります。【最小の400dpi】の次は【500dpi】さらに次が【600dpi】で、【最大の12000dpi】まで設定できます。
マウスの動く距離の設定はトラッキング解像度の他にもWindowsなどのOS上やゲーム内でも設定できるため一概には言えませんが、この数値が【低いとローセンシ】【高いとハイセンシ】と言われます。
2-3【最大トラッキング速度】
単位は【IPS】(Inch Per Second)
最大トラッキング速度とは、マウスを動かした時に【センサーが認識する最大の速度】になります。マウスを高速に左右に動かした際、IPSの性能が低いセンサーではマウスポインターが飛んだり止まったりし、逆にIPSの性能が高いセンサーではマウスポインターが正しく追従します。
マウスポインターが飛んだり、止まったりするのは誤認識していたり、そもそも速すぎて認識できていない時に起こります。これはピクセルスキップ(他にもピクセルジャンプやネガティブアクセラレーションと呼ばれています)と言われている現象です。
ゲーミングマウスは最大トラッキング速度の性能が高いため、高速にマウスを動かしても正しく認識します。それだけにとどまらず現在のゲーミングマウスなら、人がマウス操作で起こせる最大速度ぐらいなら余裕で読み取れるため、購入する時には最大トラッキング速度は気にしなくていい項目になっています。
2-4【最大加速度】
単位は【G】
最大加速度とは、マウスを動かした時に【センサーが認識する最大の加速度】になります。マウスの設定などでよく言われる【加速をオフにする】の加速とは別モノです。
この最大加速度も最大トラッキング速度と同様で、現在のゲーミングマウスなら人がマウス操作で起こせる最大の加速度ぐらいなら余裕で読み取れるため、購入する時には最大加速度は気にしなくていい項目になります。
2-5【リフト・オフ・ディスタンス】

リフト・オフ・ディスタンス(Lift Off Distance略してLOD)とは【マウスを浮かせた時にセンサーが反応しなくなる高さ(距離)】の事になります。LODは短ければ短いほどいいです(程度によりますが)。
例えばマウスポインターを左へずっと動かしたい場合は、マウスを左へ動かしマウスパッドの端までマウスが来た時(手首で操作している方は手首の最大可動範囲に来た時)に、1度マウスを浮かせてマウスパッドの中央にマウスを持っていきマウスをまた左へ動かしますが、この時にマウスを浮かせる高さ(距離)が短いとマウスをほんの少し浮かすだけでよくなり、その結果スムーズなマウス操作が行えます。
逆にLODが長いとマウスを浮かせる高さ(距離)が必要になるため、いちいちマウスを高く上げないといけなくなり非常にマウス操作がしづらくなります。また操作ミスにも繋がります。ただ現在のちゃんとしたゲーミングマウスなら不満になる事はなく、このリフト・オフ・ディスタンスの性能もあまり気にしなくて大丈夫です。またゲーミングマウスの中にはLODを調節できる製品も多いです。
2-6【レポートレート(ポーリングレート)】
単位は【Hz】(hertz / ヘルツ)
マウスの動きをセンサーがデータとして検出し、パソコンにそのデータを送りますが、その【データの送信をどのぐらいの頻度で行うか?】を決める部分になります。ゲーミングマウスでよく見るのが【125Hz / 250Hz / 500Hz / 1000Hz】の4段階設定です。125Hzだと1秒間に125回パソコンに送信、500Hzだと1秒間に500回パソコンに送信という感じになります。
2-7【スイッチ】

マウスのメインスイッチ(左右クリック)やサイドボタンなど、押して動作させる部分の全てが何かしらのスイッチになります。マウスのスイッチで大事なのがメインスイッチです。このメインスイッチによく使われるのが【OMRON(オムロン)社製のスイッチ】です。一般的に温度計や低周波治療器などで有名な、あのオムロンが作っています。
上で紹介したセンサーと同じような状況で、OMRON社のスイッチを各ゲーミングマウスメーカーが独自にカスタムしたカスタムモデルのスイッチを搭載しています。
【ZOWIE】のマウスはオムロン製ではなく【HUANO社製のスイッチ】を採用しています。OMRON製とHUANO製のスイッチの特徴は下記になります。
柔らかいため少しの力でクリックできるが、クリックする気はなかったが指に少し力が入っただけでクリック判定になってしまった、などのミスクリック(誤操作)が起こる事があります。クリック連打はしやすいです。
硬いため「クリックした」というクリック感があり、またミスクリックが起きにくいですが、クリックしたと思ったが少し力が足らずクリック判定にならなかった、という逆の誤操作が起こる事があります。クリック連打はしづらいです。
正直この違いは好みなのと、慣れの部分も大きいため、どちらがいいかは人によって変わります。また各ゲーミングマウスメーカーが独自にカスタマイズしているため同じOMRON製といってもクリック感は違ってきます。
新しい動きとして2019年8月に発売したRAZERのゲーミングマウス【Viper】のメインスイッチは【光学スイッチ】が採用され、これ以降のRAZERのゲーミングマウスには光学スイッチが採用され続けています。光学スイッチはチャタリングを起こさないスイッチでキーボードではすでに採用されていました。※チャタリングについては次の項目で解説します。
また同じくチャタリングを起こさない【静電容量無接点方式スイッチ】のゲーミングマウス【RealForce Mouse】も2020年3月に販売されました。
メインスイッチ以外のサイドボタンなどのスイッチもOMRON製を使ったマウスもありますが、コスト削減のため他のメーカーのスイッチを採用しているマウスは多いです。OMRON製とHUANO製以外ではKailh製やTTC製、ChangFeng製が採用されています。
ちなみにメインスイッチは【マイクロスイッチ】という種類のスイッチで、サイドボタンなどはマイクロスイッチ以外にも【タクタイルスイッチ】という種類のスイッチが使われています。
2-8【チャタリング】
チャタリングとは【1度しかクリックしていないのにダブルクリック判定になった】や【押しっぱなしにしているのに途中で押してない判定になった】などのスイッチ不良による誤作動の事です。 長い間マウスを使っていると起こります。原因はスイッチ自体が壊れたという事もありますが【小さなゴミや埃】などがスイッチの動作部分に入ってしまい誤動作する、という事も多いです。
チャタリングを起こしたら保証期間内なら保証を利用して交換or修理して貰いましょう。 保証期間を過ぎたなら普通は買い換えることになりますが、自分で行える事として【接点復活剤でスイッチを洗浄する】や【スイッチ自体を交換する】というのがあります。
2-9【形状】
ゲーミングマウスの形状には【左右非対称】と【左右対称】の2つがあります。

また右手用(右利き)・左手用(左利き)・右手左手の両手用(両利き)の3つのバリエーションがあります。両手用というのは形状が左右対称で左右のどちらにもサイドボタンがあるマウスです。

ちなみに両手用で使わない方のサイドボタンには薬指や小指がかかるため基本使用しません(ボタンを無効にする)。また左右対称の3ボタンマウス(左右クリックとホイールクリックの3ボタンのマウス)は両手用になります。
そして左右非対称はどちらかの手に最適化された形状なので両手に対応した左右非対称というマウスはありません。 また左手用のマウスは非常に少なく、発売されてもすぐに終息(生産終了)する事が多いため恒久的に販売はされていません。そのため左利きの方は両手用のマウスを左手で使うか、左利きだがマウスは右手で使うという感じになっています。
ごちゃごちゃしてきたので、まとめます。ゲーミングマウスは【左右非対称で右手用】【左右対称で右手用】【左右対称で両手用】の3つが主な形状になります。
左右非対称で右手用 ⭕ | 左右非対称で左手用 🔺 製品は非常に少なく 恒久的に販売もされていない。 | ❌ 左右非対称で両手用はない。 |
左右対称で右手用 ⭕ | 左右対称で左手用 🔺 製品は非常に少なく 恒久的に販売もされていない。 | 左右対称で両手用 ⭕ |
【左右非対称で右手用】は左右非対称を外し【右手用】と
【左右対称で右手用】は【左右対称(右手用)】と
【左右対称で両手用】は両手用を外し【左右対称】と
それぞれ表記しています。
下の画像はマウスの形状3種の画像。左からZOWIEの【ECシリーズ】【Sシリーズ】【ZAシリーズ】。

では、なぜゲーミングマウスには3つの形状があるのでしょうか?それは次の項目の持ち方が関わってきます。
2-10【持ち方】
ゲーミングマウスの持ち方は【Palm Grip (かぶせ持ち)】【Claw Grip (つかみ持ち)】【Fingertip Grip (つまみ持ち)】の3つに大きく分かれます。【つかみ】と【つまみ】が1文字違いで分かりにくいため英語表記で解説していきます。

上の画像はSteelSeriesのSensei Tenの製品ページ での3つの持ち方を横から見たイメージ画像。そして下の画像は各持ち方での【指・手のひら】と【マウス】が接地する部分を赤く塗ったイメージ画像(マウスの画像は上から見た図でサイドの親指・薬指・小指の接地部分は描かれていません)。

各持ち方について、まとめたのが下記になります。
【特徴】
・手全体を使いマウスをホールド。
・手首支点・肘支点・肩支点でマウスを動かす。
【メリット】
・自然な持ち方のため疲れにくい。
・サイドボタンが押しやすく、ホイール操作もしやすい。
・ミスクリックをしにくい。
・手全体を使ってホールドしているため安定感がある。
【デメリット】
・素早くクリックしにくい。
・手汗がかきやすい。
・微調整しにくい。
【特徴】
・指と手のひらの6点でマウスをホールド。
・手首支点・肘支点・肩支点でマウスを動かす。また指の運動のみでもマウスを少し動かせる。
【メリット】
・素早くクリックできる。
・微調整しやすい。
・指と手のひらの6点ホールドなため安定感がそこそこある。
【デメリット】
・疲れやすい。
・疲れやすいため操作精度を長時間維持しにくい。
・指を立てているためミスクリックしやすい。
・サイドボタンが少し押しにくく、ホイール操作も少ししにくい。
【特徴】
・指のみの5点でマウスをホールド。
・手首支点・肘支点・肩支点でマウスを動かす。また指の運動のみでもマウスを動かせる。
【メリット】
・素早くクリックできる。
・最も微調整しやすい。
【デメリット】
・最も疲れやすい。
・最も疲れやすいため操作精度を長時間維持できない。
・人差し指と中指を立てている場合はミスクリックしやすい。
・サイドボタンが押しにくく、ホイール操作もしにくい。
・指のみでホールドするため指が少しズレただけで操作精度が低下する(安定感がない)。
そして持ち方により適した形状が変わってきます。下は各持ち方と、それに適したマウスの形状です。
・【Claw Grip (つかみ持ち)】は【左右対称(右手用)】or【左右対称】
・【Fingertip Grip (つまみ持ち)】も【左右対称(右手用)】or【左右対称】
※ただし、この組み合わせは一般的な傾向なので絶対ではありません。
3つの持ち方共にメリット・デメリットがあり甲乙つけがたいです。こうなると、どれが良いかは個人の好みになります。私の実感では、ずっとゲームをしていると自然と自分に合った持ち方になっていった感じです。逆に自分で持ち方を矯正して変える方もいます。いずれにしても大切な事は自分の持ち方によって、マウスの形状を決める事です。 持ちやすいは操作しやすいに直結します。
2-11【重量とハニカム構造】
重量が100g以上のゲーミングマウスをずっと使っていた方が、80gや70gなどのゲーミングマウスを使うと【やべぇ、操作しやすいんだけどっ!なにコレェ!?】となります。基本的に軽量のマウスの方が操作性が向上するためです。 そして生まれたのが【ハニカム構造のマウス】です。ハニカム構造とは蜂の巣のような穴空きのマウスです。軽量化するためにマウスに穴を空けています。

ハニカム構造が爆発的にヒットしたため、現在のゲーミングマウスは軽量化がトレンドになっています。 無線マウスなのに(バッテリーを搭載しているのに)100gを切るというゲーミングマウスは普通という感じになってしまいました。ただし軽すぎるのはダメである程度重さが欲しいという方もいるため、軽ければ軽い方が絶対良いとはいい切れません。
あと単純に軽量なマウスは疲れにくいというメリットもあります。
逆に重いマウスが好みという方もいるため、ゲーミングマウスには錘(おもり)が付属した製品もあります。

2-12【追加ボタン】
マウスのボタンは【左右クリックの2ボタン】【ホイールクリックの1ボタン】の【3ボタンマウス】や、さらに【マウスのサイドに2ボタン】を追加した【5ボタンマウス】が多いですが、ゲーミングマウスの中には10個以上もボタンのある【多ボタン】の製品があります。

ふんだんに搭載されたボタンによく使う操作や、キーボードの操作しにくいキー、複数のキー操作などを割り当てる事で煩雑な操作をスムーズに行う事が可能です。
多ボタンのゲーミングマウスはMMOゲーム用などと謳われていますが、MMO以外のゲームやゲーム以外でも使えます。ブラウザ(ネット閲覧するソフト)や、クリエイティブ系、プログラミング系、ビジネス系のソフトなどにはショートカットキーが多く実装されているため、それらをマウスのボタンに割り当てると作業がスムーズに進みます。
注意点は、サイドに12ボタンあるタイプは慣れるまではボタンの押し間違えが起こるため、ある程度の慣れが必要なマウスになります。
操作性を重視したゲーミングマウスではボタン数は【5~6ボタン】までです。多くのボタンがあると便利ですが多ボタンのマウスのボタンは【指を大きく曲げたり・ぴーんと伸ばさないと押せない】位置にあるため、そういったボタンを押す瞬間は非常に操作精度が下がります。 ですので操作性を重視するゲーミングマウスのボタン数は【5~6ボタン】となります。
ただし操作性とボタン数の両方を備えた【7~9ボタン】のゲーミングマウスもあります。Fortnite(フォートナイト)などの操作性とボタン数の両方が欲しいゲームに向いています(当サイトでは操作性重視のゲーミングマウスのページで紹介しています)。
3【接続方法】
ゲーミングマウスの接続方法は【有線(ワイヤード)で接続する有線接続】と【無線(ワイヤレス)で接続する無線接続】の2つがあります。有線接続には【USB】と【PS/2】の2つ、無線接続にも【2.4GHz帯】と【Bluetooth】での2つの接続方法があります。
有線接続では【USB】が主流で、現在販売されている有線接続のゲーミングマウスはほぼUSB接続の製品になります。 【PS/2】はUSBが生まれる前からあるマウスとキーボードを接続する規格で、現在では古い機器や規格を指す【レガシーデバイス】に入っています。

無線接続ではゲーミングとしてガッツリと使うなら【2.4GHz帯】一択になります。 【Bluetooth】は汎用の無線規格なため遅延や接続不良が【2.4GHz帯】よりも多く、ゲーム用途ではお勧めできません。【2.4GHz帯】と【Bluetooth】の両方に対応した製品の場合は、特別な理由がない限り【2.4GHz帯】で接続しましょう。ただし操作性を要求されないゲームならBluetoothでもオッケーです。
3-1【ケーブル】
ゲーミングマウスとパソコンを接続するケーブル (コード)を柔らかい素材にするというのが最近のゲーミングマウスのトレンドになっています。大手ゲーミングデバイスメーカーではRAZERが【Speedflex】という名称で柔らかいケーブルを採用しています。またハニカム構造のマウスは柔らかいケーブルを採用した製品ばかりです。
利点は柔らかいためにマウスバンジーが不要で、ケーブルの抵抗力も少ない事です。 そのため普通のケーブルよりも操作しやすいケーブルになっています。しかし柔らかさと引き換えに耐久力が下がっていて、普通のケーブルより断線しやすいという欠点もあります(しょっちゅう断線するという事ではないです)。
3-2【無線について】
無線マウスの利点は【ケーブル(コード)の煩わしさから開放される】事ですが、無線マウスには遅延があり、またバッテリーか乾電池を搭載するため重量が重くなるという欠点がありました。 そのため操作性が必要ないゲームでは使えましたが【操作性が要求されるゲーム】には不向きでした。

しかし2018年にlogicoolが出した【PRO LIGHTSPEED Wireless Gaming Mouse (通称G-PRO Wireless】は、【LIGHTSPEED (2.4GHz帯)】という無線技術で有線接続と遜色ない遅延になり(有線でも遅延はある)、省電力で性能も十分ある【HEROセンサー】によりバッテリーを小型にでき軽量化に成功しました。その結果FPSやMOBAのプロプレイヤーが大会で使用し結果を残すまでに至ります。
これを期に操作性を重視したゲーミングマウスでも無線は人気となりました。やっぱりケーブルがないのは素晴らしいので。ただし無線は有線よりも値段が高くなります。
3-3【無線充電】
2017年6月のE3でlogicoolが【POWERPLAY Wireless Charging System】という無線充電システムを発表しました。これはマウスパッドの下に専用の無線充電システムを設置し、マウスを使用中、常に充電させる事でバッテリー切れがなくなりUSB接続して充電する事から解放されました。
無線ゲーミングマウスが【充電も無線になった】という事です。仕組みはスマートフォンなどの無線充電のQi充電などと同じです。下の画像がPOWERPLAYになります。

注意点はPOWERPLAYの上でのみ充電されるため、POWERPLAYのサイズ約34x32mm(横x縦)よりも大きなマウスパッドには対応していません。またPOWERPLAYのシステムを構築するには【POWERPLAY】と【POWERPLAYに対応したマウス】の2つが必要になります。そのため2つも購入すると、マウスとしては非常に高額な3万円前後という値段になります。
ただPOWERPLAYに対応したマウスはPOWERPLAYの無線充電の他に、従来からあるUSB接続での充電にも対応しているため【バッテリー切れと充電】という事を気にしない方はPOWERPLAYは買わなくても問題ありません。その後に「やはりPOWERPLAYが欲しい」と思ったらPOWERPLAY単体だけを買う事も可能です。
これに対抗するため2018年1月のCES 2018でRAZERが【HyperFlux】という無線給電システムを発表しました。logicoolの方はマウスにバッテリーがあり、そのバッテリーに充電するというシステムでしたが、RAZERの方はマウスにバッテリーは非搭載で常に給電させるというシステムです。充電ではなく給電。このためバッテリーをなくす事ができ、その分の重量が減り、有線マウスと同等な重量【96g】を実現しました。

ただこのシステムも3万円程の値段になります。また軽量化のためのバッテリー非搭載という事ですが逆にいうとHyperFluxの上だけでしか動作しないため、その点には注意が必要です。さらに現在ではバッテリーを搭載しても100gを切るゲーミングマウスは普通になってきたため(同社の製品には74gがある)、軽量な無線ゲーミングマウスという利点は薄れています。
4【ゲーミングマウスの選び方】
ここまでゲーミングマウスのスペックなどを見てきました。ここからは具体的な【ゲーミングマウスの選び方】を解説していきます。まずゲーミングマウスには2つのタイプがあります。【操作性を重視したゲーミングマウス】と【ボタン数を重視したゲーミングマウス】の2つ。
主にプレイするゲームが操作性を重視しているなら【操作性重視のゲーミングマウス】の中から選び、キーボードのよく使うキーや煩雑なキー操作などをマウスのみで操作したい方は【ボタン数を重視したゲーミングマウス】の中から選びます。どちらも必要ではない方は、ぶっちゃげ一般向けのマウスでオッケーです。
また【操作性とボタン数(7~9ボタン)を両立したようなゲーミングマウス】は、当サイトでは【操作性を重視したゲーミングマウス】に入れています。そして【操作性】には通常の物と穴空きで超軽量の【ハニカム構造】と【無線接続】の3タイプがあります。【ボタン数】にも通常の物と【無線接続】の2タイプがあります。

FPS TPS | 【CS:GO】【VALORANT】【R6S】【Overwatch】【Apex Legends】【Fortnite】【PUBG】【Call of Dutyシリーズ】【Battlefieldシリーズ】【Destiny 2】【Tom Clancy's The Division 2】など。 |
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MOBA RTS | 【LoL】【DOTA 2】【Starcraft 2】など。 |
※R6SはTom Clancy's Rainbow Six Siegeの略。
※PUBGはPLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDSの略。
※LoLはLeague of Legendsの略。
上記のゲームプレイに適したゲーミングマウスが【操作性を重視したゲーミングマウス】になります。
主な特徴は【マウスの持ち方に適した形状】【軽量】【ボタン数は5~6ボタンか、7~9ボタン】などです。センサーやスイッチ類は、どの製品も高性能な物を搭載しているため差はそれほどありません。

MOやMMOだけでなく普通のゲームにも使えますし、ゲーム以外の普段使いやクリエイティブ系・プログラミング系・ビジネス系などのソフト操作にも便利です。
5【ゲームや用途によってマウスを使い分ける】
長年パソコンゲームをプレイし色々なジャンルのゲームに手を出すと自ずと【マウス複数台持ち】に到達します。もうこれはコアゲーマーあるあるです。FPSはマウスAでMMOはマウスBや、ゲーム用はマウスCで普段使い用はマウスDなどと使い分けます。
組み合わせは人それぞれですが、お勧めは【操作性を重視したゲーミングマウス (有線か無線は好み)】と【ボタン数の多い無線のゲーミングマウス】の2台持ちが色々とできて便利です。またメーカーを揃えると設定などをするソフトウェアを1つに統一できるため管理がしやすくなります。