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スペックの見方
【キーボード】

更新日 | 公開日 2024年1月15日

スペックの見方【キーボード】のトップ画像

このページは、パソコン用のキーボードのスペックや機能について解説しています。

目次
  1. ◆キーボードの基本
    1. ・日本語配列・英語配列とキーロック機能
    2. ・キーの数とフルキー・1800・テンキーレス・75%・65%・60%
    3. ・特殊な形状のキーボード
    4. ・追加キー
    5. ・接続方式
    6. ・タブレットやスマートフォンのキーボード
    7. ・モバイル用のキーボードについて
  2. ◆キーについて
    1. ・キーピッチ
    2. ・アクチュエーションポイントとキーストローク
    3. ・ラピッドトリガーとリセットポイント
    4. ・荷重
    5. ・クリック感
    6. ・キーキャップと文字印刷
    7. ・チャタリングについて
  3. ◆キースイッチの種類
    1. ・メンブレン
    2. ・メカニカル
    3. ・光学スイッチと磁気スイッチ
    4. ・静電容量無接点方式
  4. ◆キーボードの機能
    1. ・キーマップ変更
    2. ・DIPスイッチ付きキーボード
    3. ・ロールオーバー
    4. ・アンチゴースト
    5. ・スタンド
    6. ・リストレスト
    7. ・バックライト
  5. ◆関連ページ

【キーボードの基本】

【日本語配列・英語配列】と【キーロック機能】

キーボードのキー配列には様々な配列が存在しますが、国内で使用される主な配列は【日本語配列】と【英語配列】の2つになり、日本語配列の方が圧倒的多数です。日本語は【ひらがな】の他に【カタカナ・漢字】も使用するため【変換】という工程が必要で、また日本語入力モードと英語入力モードを切り替えるキーも必要になり、それらのキーを足したキー配列が【日本語配列のキーボード】になります。

日本語配列は「JIS配列」とも呼ばれます。英語配列は「US配列」や「ASCII配列」とも呼ばれます。

【日本語配列】と【英語配列】の主な相違点

◆【半角/全角】【変換】【無変換】【カタカナ/ひらがな】のキーを増設。
◆記号などの配置を変更。
◆【Enter】や【Back Space】などのキーの形を変更。

下の画像は【日本語配列】と【英語配列】の画像。赤枠・青枠でくくっているキーが相違点。

日本語配列と英語配列の画像

英語配列が適しているのはプログラマーの方になります。 記号の配置がプログラミング向き。またゲーマーも操作ミスを嫌って英語配列を使用する人はいます。【半角/全角キー】がなければ下記のミスが起こらないからです。

例えば【1キー】を押したつもりが【半角/全角キー】も同時に押してしまい、日本語入力モードになってゲームが操作不能になる、という事はゲーマーならあるあるな体験と思います。キャラクターを前進させたつもりが画面の隅に【wwwwwwwwwwwwwwww】と出てきてキャラクターを操作できなくなる。

キーボードの操作に慣れてくれば、ほぼ操作ミスを起こさなくなりますが、現在のゲーミングキーボードの多くは専用ソフトに【キーロック機能】(ゲームモード)があり、それを使えば【半角/全角キー】を押しても反応しなくなるという事が可能で、さらに【Windowsキー】や【Caps Lockキー】【無変換キー】などもロック可能です。

また中には全てのキーのキーマッピングを変更できる製品もあります。【Caps Lockキー】と【Ctrlキー】を入れ替えたり【変換とカタカナ/ひらがな】を【HomeとEnd】に変更したりと任意にキー設定ができます。そのためゲーム操作目的で英語配列を選択しなくてもよくなり、英語配列に慣れている人やプログラマー兼ゲーマーという人以外は、日本語配列をお勧めします。また当サイトのお勧めキーボードは全て日本語配列になります。

ちなみに専用ソフトがない、または対応していない場合でも【Change Key↗️】などのソフトを使えばキーマッピングの変更は可能ですし、Windows10の設定で日本語配列から英語配列へ変更する事で可能となります。 具体的な方法はコチラのページへ。↗️

【キーの数とフルキー・1800・テンキーレス・75%・65%・60%】

キーボードのキーにはいくつかの種類があります。【メインキー(キーボードで必須の部分)】、【ファンクションキー(F1やF2など)】、【特殊キー(Print ScreenやHomeやDeleteなど)とアローキー(矢印キー)】、【テンキー(右側の電卓のような部分・10キー)】の部分から成っています。

キーの種類・部分の画像

キーボードは全てのキーを備えている【フルキーボード】が基本ですが、数字入力をたまにしか使用しない人にとってはテンキーは邪魔なのでテンキーを取っ払った物が【テンキーレス・キーボード】になります。テンキーレス・キーボードは省スペースなのでスッキリとしますし、ゲーマーが大きなマウスパッドを使用しても違和感なく設置できます。

さらにキーを無くして小型化した【75%・65%・60%キーボード】もあります。フルキーボードの約75%キーがある物を75%キーボードという感じです。ちなみにテンキーレスは80%キーボードです。

最近ちょいちょい採用され始めた【1800レイアウト】という物もあります。本当かどうかは分かりませんがメカニカルスイッチで有名なCherryが出したキーボード「G80-1800」が初めに採用したレイアウトで、その製品名に1800があったので「1800レイアウト」と呼ぶようになったようです。メーカーによっては【96%キー】と呼ぶ事があります。特殊キーとアローキーをメインキーの右側やテンキーの上部にねじ込んで使用頻度の低い特殊キーを省略して、フルキー並みの使い勝手がありつつもテンキーレスのサイズ感に収まるのが特徴で、欲しい人にはぶっ刺さるレイアウトです。

フルキーボード・1800レイアウト・テンキーレス・75%・65%・60%キーボードの画像
フルキーボード
(フルキー)
キーボードの全てのキーを備えているモデル。
1800レイアウト
キーボード
使用頻度の高い特殊キーとアローキーをメインキーやテンキーにねじ込み、
使用頻度の低い特殊キーを省略したモデル。
テンキーレス
キーボード
(TKL)
テンキーの部分を無くしたモデル。
75%キーボードテンキーを無くし、一部の特殊キーも無くしたモデル。
65%キーボードファンクションキーとテンキーを無くし
一部の特殊キーも無くしたモデル。
60%キーボードファンクションキー、特殊キー、
アローキー、テンキーを無くしたモデル。
(メインキーのみ)

画像にはありませんが「テンキーと特殊キーを無くし、メインキー・ファンクションキー・アローキーの70%キーボード」的な製品もあります。またノートパソコンはキーを搭載するスペースが限られるため特殊な配列をした製品も少なくありません。

どのキー数のキーボードにするか?は用途次第です。通常は【フルキーボード】【テンキーレス】のどちらかを選ぶ感じです。数字を打ちまくるなら【フルキー】、必要ないなら【テンキーレス】という感じになります。

テンキーレスを使っていてやっぱりテンキーが欲しかったという場合はフルキーボードか1800レイアウトを買い直すのもありますが、テンキー単体を買うという選択肢もあります。テンキー単体だとテンキーを左に配置できる利点もあります。

テンキーいらないし、使用頻度の低い特殊キーは使わないなら【75%キーボード】が最適で、テンキーレスよりもよりサイズダウンができます。さらにF1やF2などのファンクションキーもいらないなら65%キーボードや60%キーボードも視野に入ってきます。

【特殊な形状のキーボード】

【エルゴノミクス・デザインのキーボード】。この場合のエルゴノミクスとは人に合った機器という意味。キーボードでは人の手の形状や可動範囲を考慮した作りになっており、自然に操作できるようにデザインされたキーボードとなります。

とは言え、合う合わないはあります。私は普通のキーボードに慣れすぎているのでエルゴノミクス・キーボードは違和感があり無理です。ずっと使っていれば慣れると思いますが、そうなると今度は普通のキーボードに違和感が出てくると思うのでそれはそれで困るため普通のキーボードを使っています。


【分離したキーボード】や【折り畳み式キーボード】、【超小型キーボード】。分離したキーボードは上のエルゴノミクス・キーボードと普通のキーボードの中間的なキーボード。画像のキーボードは無線なのでスッキリしていますが、有線の分離キーボードはちょっとケーブルが邪魔になります。

折り畳みの式キーボードや超小型キーボードは、たまにしかキーボードを使用しない用途ではスッキリとしていいです。普段は収納して使う時だけ取り出す。


【タッチパッド付きキーボード】や【トラックボール付きキーボード】。ノートパソコン (ラップトップ)ではおなじみのタッチパッドや小型のトラックボールを搭載する事でマウス操作も行えるキーボードで便利です。またリビング・パソコンなどのパソコンデスク上で使用しないパソコンの操作にも便利 (膝の上に乗せ操作など)。

【追加キー】

キーボードの中には、追加キーのある製品があります。特にゲーミング・キーボードに多いです。

メディアキー動画や音楽の再生・一時停止・音量調節・次の曲へ、などの操作が行える。
製品によってキーの数は違ってきます。
ダイヤル
ホイール
音量調節やスクロール、ズームアップ・ダウンなどの操作が行える。
アプリキー登録したアプリ (ソフトウェア)の起動を実行できる。
FnキーShiftキーやCtrlキーのように扱える。
ファンクションキーに任意の操作を登録し
Fnキーを押してる間だけ割り当てた操作を行える。
(製品によっては任意のキーを登録できない製品もあります)
マクロキー任意の操作を登録して、その割り当てた操作を行える。
複数の操作の組み合わせを1つのボタンに集約する事もできる。
メディアキー・ダイヤル・ホイール・アプリキー・Fnキー・マクロキーの画像

【マクロキー】について、もう少し解説すると任意に設定した処理を実行するキーで、簡単なモノだと【コピー(Ctrl+C)】や【ペースト(Ctrl+V)】などをマクロキーに設定し、1つのキー操作でコピーやペーストなどの複数キー操作を実行可能にする事ができます。もちろんもっと複雑な設定も可能です。

ただ競技性のある対戦ゲーム(e-Sportタイトル)では、1つのキーで複数のキー操作などを実行するとハードウェア・チートとみなされ最悪BAN (※)されます。 そういうゲームをプレイする場合は【1キー・1アクション】が基本なため注意が必要です。また連射機能もNGとなります。

※BANとはバンと読み、ゲームプレイができなくなる措置を運営から受けた状態。運営がチート行為や迷惑行為などをするプレイヤーに罰として与えます。数時間や数日から数ヶ月や永久など行った行為が悪質になればなるほど期間が伸びます。さらにハードウェア・バンという、バンされたパソコンでは他のアカウントでもプレイできなくなる事もあります。

その他としては【キーロック機能をオン・オフするキー】や【LEDをオン・オフするキー】などがあります。

追加キーがあると便利なのは間違いありません。特に複雑な操作を頻繁にする【ゲーマーやクリエイター】にとっては非常に効果的です。ただ追加のキーを実装+それを設定するアプリが必要なので、通常の製品より値段は高くなります。また追加キーの分、大型化します。

【接続方式】

キーボードとパソコンの接続は【有線 (ワイヤード)】と【無線 (ワイヤレス)】の2種類があります。また有線接続には【USB】と【PS/2】の2つ、無線接続にも【2.4GHz帯】と【Bluetooth】の2つの接続方法があります。全部で4つの接続方法。


有線接続では【USB】が主流で、現在販売されている有線接続のキーボードはほぼUSB接続の製品になります。 【PS/2】はUSBが生まれる前からあるキーボードとマウスを接続する規格で、現在では古い機器や規格を指す【レガシーデバイス】に入っています。

PS/2端子とUSB端子の画像

後述する【同時押し】については、以前はUSBよりもPS/2の方が優れていましたが現在ではUSB接続でも問題なくなりました。USB接続だと上で解説した【追加キー】を搭載できる利点もあります。


無線接続では【2.4GHz帯】と【Bluetooth】の2つ共に選択肢はあります。2.4GHz帯での接続は専用の回線を使用するため低遅延かつ接続の安定性があります。 ゲームなどのタイミングや切断されない事が重要な場合は2.4GHz帯を選びます。ただ付属するUSB接続での専用のレシーバー (無線受信機)が必要なのと対応したOS上 (Windows・macOS・Chrome OSなど)でしか動作しません (iPadOS・iOS・Androidなどとは接続できない事が多い)。

2.4GHz帯接続用のレシーバーの画像

上は2.4GHz帯接続の専用レシーバーの画像です。多くは超小型のUSBメモリと同等の大きさになります。1つのレシーバーでマウスとキーボードの両方の接続をカバーするレシーバーもあります。下はゲーミング用の高性能なRAZERのレシーバーと、マウス用ですが低遅延かつ安定性のために大型になったZOWIEのレシーバー (充電スタンドも兼ねていて画像ではマウスを充電している状態)。

2.4GHz帯接続用のレシーバーの画像2

Bluetoothは2.4GHz帯よりも遅延があり接続の安定性も劣りますが、何よりも汎用性が高いのが魅力です。現在のパソコン・タブレット・スマホにはBluetoothレシーバーが搭載されているのでペアリングをするだけで、どの機種でもBluetooth接続のキーボードを利用できます。OSの種類も関係ありません。もしBluetoothレシーバー非搭載のパソコンの場合はBluetoothアダプター (レシーバー)↗️を別途購入すればBluetooth製品との接続ができるようになります。

どの接続方法がいいか?は好みと用途によります。キーボードは基本的に動かさないのでマウスよりは無線の恩恵はありません (マウスは動かすのでケーブルが邪魔になる)。ただ無線だとキーボード本体やパソコンデスクの掃除の時に楽です。たまにしか使わなくて普段は収納するという使い方の人にも便利。

用途としてはゲームなどのミスできない入力を行う場合は「有線接続か2.4GHz帯」、入力ミスをしてもやり直せる場合なら「Bluetooth」でもオッケーという感じになります。

また【USB・2.4GHz帯・Bluetooth】の3つの接続方法に対応したキーボード、【USBとBluetooth】や【2.4GHz帯とBluetooth】などの2つの接続方法に対応したキーボードも少なくないので複数の用途がある場合や複数の機器と接続する場合は、そういうキーボードを選ぶといいです。もちろん用途別にキーボードを使い分けるのもあり。

【タブレットやスマートフォンのキーボード】

タブレットやスマートフォンでの使用を想定したキーボードにはタブレットやスマホを差し込める溝があったり、スタンドが付属していたりします。

スタンド内蔵やスタンドが付属するキーボードの画像

パソコンとモバイル機器の両方で1つのキーボードを利用したい人には便利です。 ただ接続はBluetoothなのでスタンドが搭載されていなくても、Bluetooth接続ができるキーボードならタブレットやスマホと接続して利用できます。タブレット用などとなっているのは溝があったりスタンドが付属しているだけで、スタンドがないキーボードでも別途スタンドを用意すれば同じになります。


メジャーなタブレットの「iPadやFireタブレット」などだと専用のキーボートやケース一体型のキーボードがあります。

専用のタブレット用キーボードの画像

【モバイル用キーボードについて】

携帯しやすい「小型キーボードや折り畳みのキーボード」は売られていますが、そもそも持ち出すのがノートパソコンならキーボードが付いているのでキーボードは必要ありません。


モバイル時の画像

タブレットの場合はケース一体型のキーボードがあるなら一体型を、無ければ物理キーボードではなくタブレットの画面上で操作するソフト・キーボードにするのがいいと思います。もちろん物理キーボードの方が使い勝手はいいので「物理キーボードの使い勝手」と「操作はし辛いが荷物の増えないソフト・キーボード」のどちらかは個人の好みになると思います。

ただ日常的にパソコン関係を持ち出す場合はできるだけ持ち物を減らしたくなってくるので はじめは物理キーボードを持ち歩いていたが徐々に持ち歩かなくなったというのはあるあるです。


【キーについて】

【キーピッチ】

キーピッチの画像

キーとキーの間隔の事で19mmが標準。多くのキーボードは19mmとなっていて【フルサイズ】とも呼ばれます。小型キーボードや小型のノートパソコン (ラップトップ)のキーボードが物理的に19mmには収まらないため19mm以下のキーピッチとなります。19mm以上は私の知る限りではないです (19mmがフルサイズなのでそれ以上はない)。

ほとんどのキーボードが19mmなので、19mm以下のキーピッチだとタイピングがし辛くタイプミスにもつながるため (もちろん慣れると減ったりタイプミスしなくなります)、19mm以下はお勧めしません。

ただキーボードはたまにしか使わず普段は収納したいので小型キーボードが欲しい、携帯するので邪魔になりにくい小型キーボードが欲しい、手が小さいのでキーピッチが狭いキーボードの方がタイピングしやすいなどの明確な理由があるのならキーピッチ19mm以下のキーボードも全然ありになります。

【アクチュエーションポイント】と【キーストローク】

キーボードはキーを押し、キーのスイッチをオンにする事で入力を実行しますが【スイッチがオンになるまでの距離をアクチュエーションポイント (AP)】と呼びます。また【キーを最大まで押し込められる距離をキーストローク】と呼びます。

◆キーを押し、スイッチオンになるまでの距離 (長さ)が【アクチュエーションポイント (AP)】
◆キーを最大まで押し込められる長さ距離 (長さ)が【キーストローク】
アクチュエーションポイントとキーストロークの画像

アクチュエーションポイントは2.0~3.0mmが標準ですが、ゲーミングキーボードには1.2mmや1.0mmなどの短い製品もあります。 短い分だけ速く入力されるため、ゲームではレスポンスが速く、すぐに反応できるなどの理由からアクチュエーションポイントの短い製品の人気が出ています。高速タイピングにも適しています。ただある程度の慣れが必要です。

またゲーミングキーボードにはアクチュエーションポイントを設定で自由に変えられる製品や、さらにキーをオフにする距離 (リセットポイント)をも設定できる【ラピッドトリガー】機能を備えたキーボードも出てきました。次の項目で解説しています。


キーストロークは4.0mmが標準ですが、アクチュエーションポイントが短いと比例して短くなる感じです。キーストロークまでシッカリとキーを打つ事を俗に【底打ち】と言います。底打ちするか、しないかは個人の好みや癖になります。高速タイピングは底打ちをしない傾向です。

一般用途だと気にしなくていいですが、対戦型のゲームで優位になりたいやタイピングをもっともっと早くしたい場合はアクチュエーションポイントの短いキーボードや変更できるキーボードがお勧めです。

ただゲームの戦績がバリバリ上がったり、タイピングが手に取るように高速になるというまでの効果はありませんので過度の期待はしない方がいいです。とは言え一定の効果はありますし、そういうキーボードに慣れたてから普通のキーボードを操作した時に違いが実感できると思います。

【ラピッドトリガー】と【リセットポイント】

ラピッドトリガー (Rapid Trigger)とはキーが「オフ」になるリセットポイント (リリースポイント)の距離を調節できる機能の事です。 またラピッドトリガー機能のあるキーボードはキーが「オン」になるアクチュエーションポイントも調節できるため、キーの「オン・オフ」の両方の距離を調節する事が可能となります。慣れは必要ですが「離した瞬間にオフ」になるので操作の反応が非常に速くなります。

ラピッドトリガーは人気の対戦型FPSゲーム【Valorant / ヴァロラント】でのストッピング操作が速くなるため流行りました。またキーの連打時にも恩恵があり、高速な文字入力にも効果的。ある程度の慣れは必要。

当初はWooting社製のキーボードのみが搭載していた機能でしたが、同じく磁気スイッチのSteelSeries・APEXシリーズもアップデートで対応、静電容量無接点方式スイッチのRealForceでも実現できるため東プレもラピッドトリガー機能を搭載したGX1を投入。またアナログ入力に対応しているRAZERのHunstmanでも可能なためラピッドトリガー機能が搭載されました。さらにエレコムも参戦。

ラピッドトリガー機能は人気なため、どのラピッドトリガー搭載キーボードも品薄で入手困難となっています。ただ必要のない人には要らない機能ではあります。

【荷重】

荷重の画像

キーにはスプリング (バネ)などが仕込まれていて、このスプリングなどの重さ(反発力)を荷重といいます。45gが標準で、30gが軽い荷重で、60gが重い荷重などとなります。 重いとキーを打つのに力が必要になり軽いと少しの力でキーを打てます。慣れれば問題ないですが【30g】だと非常に軽いので初めて使用する時は指を置いただけで反応した、という事も起きます。

各荷重の特徴は「打ったという打鍵感が欲しい場合は60g」、「サラサラと高速タイピングしたい場合は30g」、「その中間の45g」という感じ。普通は45g。

また荷重が重いと疲れやすく、軽いと疲れにくくなります。


東プレのキーボード「RealForce」には【変荷重】という荷重があります。変荷重は「力の強い人差し指や中指で打つキーは45g」、「力の弱い薬指や小指で打つキーは30g」という具合に荷重がキーによって分けられている便利機能です。ただし変荷重は文字入力時のフォームポジション (キーボードに手を添える位置で右手の人差し指がJキー、左手の人差し指がFキー)を想定した物で、ゲームでのフォームポジションはゲームによって変わってくるためゲーム操作には変荷重は向きません。

通常のキーボードの荷重は45gです。慣れればどうってことないですが30gは本当に軽いです。60gはマジで重く長時間のタイピングは疲れます。

【クリック感】

クリック感とはキーを押した時に【カチッ】というクリックした感覚の有無になります。 クリック感があると誤入力防止にはなりますし、また単純に打っていて気持ちがいいです。ただクリック感があると高速タイピングには、どちらかというと向きません。

下表は各スイッチでのクリック感の有無 (各スイッチについては下で解説しています)。【メカニカル】スイッチは非常に種類が多くクリック感のある・なしは選べますし、クリック感が強く音の大きなスイッチ (青軸)などもあります。【光学】スイッチは、基本的にはクリック感がないのですがクリック感のある・なしの両方をラインナップしている製品もあります。

※各スイッチ(メンブレン・メカニカル・光学・磁気・静電容量無接点)については下で解説しています。

スイッチクリック感の有無
【メンブレン】❌
【メカニカル】キーによる
【光学】キーによる
【磁気】❌
【静電容量無接点方式】❌

メカニカルの青軸や光学と磁気で青軸風のスイッチはクリック音が大きいため周りにクリック音を撒き散らしてしまい、近くにいる人やヴォイスチャットの相手などにとっては非常に迷惑となる場合が多いです。 現在ではヴォイスチャット時ではマイク音をノイズキャンセル機能に通せばクリック音は聞こえなくなりましたが、近くにいる人の場合は音は消せないので気をつけて下さい。

クリック感は完全に好みです。どちらか選べる場合は好みな方を選べますが、クリック感のないキースイッチもあります。クリック感を重視するならメカニカル・キーボードになります。

【キーキャップ】と【文字印刷】

キーキャップとはキースイッチの上に被せる部品で実際に指に触れる部分です。キーキャップの上面、文字が印字されている部分を「キートップ」と呼びます。メカニカルや静電容量無接点方式などのキーボードではキーキャップを交換できます。

キーキャップは製品によりますがセットでも単体でも販売されています。通常は色違いのキーキャップセットになりますが、中には「漫画やアニメなどのキャラクターが印刷されていたり」、「麻雀牌の柄が印刷されたり」、「肉球やファミコン風のキーキャップになっていたり」と個性的なキーキャップもあります。キーキャップは専用の工具を使用し取り外しするのが普通です。

下の画像は【キースイッチ】と【キーキャップを引き抜く工具】と【様々なキーキャップ】

キースイッチとキーキャップと引き抜き工具の画像

キーキャップにはいくつかの種類の樹脂素材が使用されています。

PBT耐摩耗性が高いため長期間の使用でも擦り減らない。
耐熱性もあるので昇華印刷ができる。
ABS耐摩耗性は低いため長期間の使用では擦り減ってきてテカってくる。
長時間、日光に当たると白色だと黄色く変色し強度も下がる。
コストが安いため最も多くのキーボードに採用されている。
ポリカーボネート透明性樹脂なのでバックライトを透過させたい場合に使われる。
POM質感はABSに似ているが耐摩耗性はABSよりも高い。
採用しているキーボードは少ない。

キーキャップの上面のキートップには文字が印字されていますが、印字する方法にもいくつかの種類があります。

2色成形
(ダブルショット)
文字の部分とその他の部分とで
2つの色違いの樹脂を使い分けて文字を形成する。
文字部分の樹脂が透明だとバックライトを透過できる。
印刷ではないので文字は消えない。
昇華印刷熱と圧力を加えキーキャップにインクを浸透させて印刷する。
キーボードの通常の使用方法ではほぼ文字が消えない耐久力。
レーザー印刷レーザーで文字を彫ることで印刷を行う。
長期間の使用で文字は剥げて行く。
シルク印刷版画のように版にインクを乗せて印刷する。
長期間の使用で文字は剥げて行く。レーザー印刷より早く剥げる。
パッド印刷ハンコと同じでパッドにインクを付けて
キートップにスタンプして印刷する。
長期間の使用で文字は剥げて行く。シルク印刷と同じくらい。
多くのキーボードは「シルク印刷・パッド印刷」を採用しています。その場合はスペック表には出さない事が普通です。昇華印刷や2色成形の場合は「製品のウリの1つになる」ためメーカーはスペック表に明記したり、宣伝しています。

シルク印刷など長期間の使用で文字がカスれて消えた場合は、メカニカルキーボードだと交換用のキーキャップが売られているので交換することで対応できます。パンタグラフやメンブレンだと消えたまま使うか、キーボードを新調する事になります。

値段の高いキーボードには「昇華印刷」か「2色成形 (2色成型)」を採用している事が多く文字が消えません。また2色成形で文字部分に透明の樹脂を使うと、光らせた時に文字も光った感じになるのでほとんどのゲーミングキーボードは2色成形を採用しています (値段の安いゲーミングキーボードでも)。

キーキャップの配置はキーボードの行 (横の並び)毎に高さや傾きが異なりデコボコしている【ステップ・スカルプチャー】と、全てのキーの高さや傾きが同じ【フラット】の2つのタイプがあります。

ステップ・スカルプチャーは指が届きやすくタイピングし易いです。ただフラットも慣れれば問題なくタイピングできます。

キーキャップの高さと傾きの画像

キーキャップの高さにはいくつかの種類があります。メカニカルには「標準的な高さの物」「背の低いロー・プロファイル (Low Profile)」「さらに背の低いウルトラ・ロー・プロファイル (Ultra Low Profile)」があります。

メンブレンは背が低いのが標準で、ノートパソコン (ラップトップ)ではお馴染みのパンタグラフだともっと背が低くなります。Apple製もスタイリッシュを追求しているので背が低い。

色々なキーキャップの画像

【チャタリングについて】

チャタリングとは【1回しかキーを押していないのに2回押した判定になった (Aと打ったのにAAとなったなど)】や【押しっぱなしにしているのに途中で押してない判定になった】などのスイッチ不良による誤作動の事を指します。

長い間キーボードを使っていると起こります。原因はスイッチ自体が壊れたためですが、他にも「小さなホコリやゴミ」がスイッチの動作部分に入ってしまい誤動作を起こす、という事もあります (コッチの方が多い)。部屋が絨毯でベッドもあり服も置いているなど、ホコリを大量生産しがちな部屋にキーボードがあるとホコリやゴミ由来のチャタリングを起こしやすいです。

チャタリングを起こしたら保証期間内なら保証を利用して交換or修理して貰いましょう。 保証期間を過ぎたなら普通は買い換えることになりますが、自分で行える事として【接点復活剤でスイッチを洗浄する】や【メカニカルキーボードならスイッチ自体を交換する】というのがあります。

◆接点復活剤でスイッチを洗浄して直るのは「小さなホコリやゴミ」が原因で起こったチャタリングになります。ホコリやゴミが洗い流されてスイッチが復活します。

◆スイッチ自体が壊れた場合はスイッチを交換すると直りますが「はんだこて」を使うため経験者以外はあまりお勧めしません。ただキーボードのはんだ付けは簡単な部類のはんだ付けになります (マウスは製品毎に基板の形状が違う、基板が小さいなどで難しい)。

注意点は「はんだ付け」は簡単ですが、その前工程の壊れたスイッチを取るための「はんだ除去」がちょっと難しい。はんだがなかなか取れず加熱し過ぎると基板を壊してしまい、そうなるとキーボード自体も壊す事になります。

簡単に除去できる時もありますが個体差がけっこうあります。やってみたい方は使わないキーボードや中古の投げ売りされているキーボードを買ってきて、それで1度経験してから挑むとだいぶ違います。

基本的に【接点復活剤で洗浄】も【スイッチ交換】もキーボードを分解して行うので自己責任でお願いします (分解すると保証が切れる)。
チャタリングを起こすのは【メンブレン (パンタグラフ)】と【メカニカル】のスイッチを採用したキーボードです。【静電容量接点方式】【光学】【磁気】のスイッチを採用しているキーボードではチャタリングは起こりません。

【キースイッチの種類】

【メンブレン】

メンブレンスイッチは「シート状のスイッチ」で薄いシートに回路や接点などを印刷してできています。1枚のシートで全てのスイッチに対応しているため安価に製造できますが、次に解説するメカニカルスイッチのように1つのキースイッチだけを交換する事はできず、もし交換する場合はシート(全部のキー)を取り替える事になります (修理に出すよりも新規にメンブレンのキーボードを買った方が値段が安いかも)。

シートを押すための機構として【ラバードーム】【パンタグラフ】などがあります。ラバードームはデスクトップパソコンを購入した時に付属するキーボードに多く採用さいれています (安価だから)。

パンタグラフはノートパソコン (ラップトップパソコン)のほとんどが採用しています (安価だし薄くできるので省スペースさが求められるノートパソコンに合う)。またパンタグラフはキートップの下にあるひし形のスプリングが電車のパンタグラフに似ていたため、日本ではパンタグラフと呼ばれていますが世界では「シザー」と呼ばれています。

メンブレンは安価に製造できるため製品の値段も安くなりますが耐久性は低いです。「たまにしかパソコンを使わない」「とにかく安いキーボードが欲しい」という人には向いていますが、タイピングしまくるプログラマーや特定のキーを異常に押す事が多いゲーマーにはお勧めできません。

【メカニカル】

メカニカルはゲーミングキーボードに多く採用されています。一般向けのキーボードでも上位の製品には採用されています。メカニカルの特徴は3つ。

◆打鍵感が良く、さらにスイッチの種類が豊富。
◆耐久力があるのでスイッチが壊れにくい。
◆他社製のメカニカルスイッチでも互換性が基本的にある。

1つ目の「打鍵感とスイッチの種類」について。メカニカルスイッチはタイピングした時の打鍵感が気持ちいいのでタイピングが楽しくなります。 またスイッチをオンにした時のクリック感の「ある・なし」を選ぶ事もできます。さらにアクチュエーションポイントなどの性能の違いや背の低いスイッチもあるため、スイッチの種類は豊富です。

下の画像はメカニカルスイッチの老舗メーカー【Cherry製のMXスイッチ】。赤や青と色々なスイッチがありますが、スイッチの種類を色で分けています。一般向け、ゲーミング共によく採用される【赤軸・茶軸・青軸】とゲーミングで採用されている【銀軸】。このスイッチ1個に対して1つのキーとなるので、1つのキーボードにメカニカル・スイッチが100個前後あります。

MXスイッチ・赤軸 茶軸 青軸 銀軸の画像

下の画像は【通常のメカニカルスイッチ】【背の低い薄型キーボード用のロー・プロファイルのメカニカルスイッチ】【もっと薄型のキーボード用のウルトラ・ロー・プロファイルのメカニカルスイッチ】です。

MXスイッチ・ロープロファイル・ウルトラロープロファイルの画像

英語ですがCherryのMXスイッチについては公式サイト↗️で詳しく解説されています。


下表は主なMXキーのスペック表。※APはアクチュエーションポイントの略。

型番荷重APキー
ストローク
クリック感
【MX RED】
赤軸
45g2.0mm4.0mm❌
【MX SILENT RED】
静音赤軸
45g1.9mm3.7mm❌
【MX BLACK】
黒軸
60g2.0mm4.0mm❌
【MX SILENT BLACK】
静音黒軸
60g1.9mm3.7mm❌
【MX SPEED SILVER】
スピード銀軸
45g1.2mm3.4mm❌
【MX LOW PROFILE RED】
ロープロファイル赤軸
45g1.2mm3.2mm❌
【MX LOW PROFILE SPEED】
ロープロファイルスピード軸
45g1.0mm3.2mm❌
【MX ULTRA LOW PROFILE】
ウルトラロープロファイル軸
60g0.8mm1.8mm両方ある
【MX BROWN】
茶軸
55g2.0mm4.0mm⭕
【MX BLUE】
青軸
60g2.2mm4.0mm⭕
【MX CLEAR】
クリアー軸
65g2.0mm4.0mm⭕
【MX GREEN】
緑軸
80g2.2mm4.0mm⭕
【MX GREY】
灰軸
80g2.0mm4.0mm⭕
【Viola】45g2.0mm4.0mm❌

表の最後にある【Viola (ヴァイオラ)】というのはCherryの新型メカニカル・スイッチです。【MX RED/赤軸】に似たクリック感のないスイッチ。他社がMXスイッチの互換品を値段を安く出すので、その対抗策としてCherryが出した低コストのスイッチ。ただ流行っておらず製品数は少ないです。

下記は主なMXスイッチのザックリとした解説。

◆赤軸
スタンダードなスイッチ。クリック感なし。

◆茶軸
同じくスタンダードなスイッチ。クリック感が欲しかったらコッチ。

◆青軸
打ってて気持ちいいが非常に大きなクリック音が鳴る。

◆銀軸
アクチュエーションポイントを短くしてスイッチが押されるまでの時間を短くしている。ゲーミング向け。

◆ロー・プロファイル系
アクチュエーションポイントをさらに短くして薄型にもした。ゲーミング向け。

◆ウルトラ・ロー・プロファイル系
アクチュエーションポイントと薄さをさらに上げた。ゲーミング向け。

2つ目の「耐久力」について。メンブレンよりもスイッチが壊れにくいです。そのため同じキー (スイッチ)を何度も打ちまくるゲーミングで人気があります。またスイッチが壊れたら壊れたスイッチだけを交換する事ができます (メンブレンは1つのキーだけが壊れても直す場合は全部交換になる)。後述しますが特定のキーだけ他の種類のメカニカルスイッチに交換したり、他社製のメカニカルスイッチに交換する事も可能です。

ちなみにスイッチ交換は【はんだ除去+はんだ付け】が必要なので【はんだ】を使った事がない方には敷居が高いかもしれません。ただメカニカルキーボードのスイッチ交換のはんだ作業は「簡単な部類のはんだ作業」です。 また【はんだ作業】抜きで簡単にスイッチ交換が可能な製品もありますが、メーカー的に利益を出すのが難しいのか製品数は少ないです。

はんだ付けの画像

スイッチ交換すればめちゃくちゃ長く同じキーボードを使用できますが、そもそも耐久力があるのでスイッチ交換しなくても数年は余裕で使用可能です。


3つ目の「メカニカルスイッチの互換性」について。

Cherry製のメカニカルスイッチ「MXスイッチ」が高性能だったのでずっと採用され続けた結果、デファクト・スタンダードになりました。ただ数年前から中国製のMXキーと互換性のあるメカニカルスイッチが台頭してきます。おそらくですがMXキーの重要な特許が期限切れでジェネリック品を出せるようになったからと思われます。

「互換性のある」というのはサイズやはんだ付けする部分も同じというかモロパクリの製品なのでMXスイッチと交換して使用可能です。 MXスイッチ互換品などとも呼ばれます。MXスイッチより値段が安く性能もほぼ同じなのでキーボードメーカーはMXキーではなくMXスイッチ互換品を採用し始めました。MXスイッチを採用した製品は少なくなっています。

ただし互換品は精度が低い事があります (特に値段の安い製品に多い)。 データシート上ではアクチュエーションポイントが2.0mmなのに実際はズレているキーがあり、また全てのキーがズレているならまだいいのですが、2.0mmだったりズレていたりとバラバラになっている事があります。交換用としてスイッチを数個買う時にも問題がでてきます。これは製造時と検品時の両方で精度が低いと起こります。その点Cherry製は精度が高く安定しています (その分、値段が高い)。

主なMXスイッチ互換品を作っているメーカーは【Kailh (Kaihua Electronics)】【Gateron】【TTC】など (他にも10社以上あると思います)。またゲーミングキーボードを出しているメーカーの「logicool、RAZER、SteelSeries、HyperX」などが独自の〇〇スイッチを採用と宣伝しているスイッチは、MXスイッチ互換品メーカーと共同開発したスイッチと思われます。後述する光学スイッチや磁気スイッチもどこかのスイッチ・メーカーと共同開発していると思われます。

ちなみに「リニア・スイッチ」というのは【赤軸の互換品】、「タクタイル・スイッチ」というのは【茶軸の互換品】、「クリッキー・スイッチ」というのは【青軸の互換品】によく付けられる名称です。

どのスイッチにするかは用途や好みになります。FPSやMOBAなどの競技性のあるゲームで使用するならアクチュエーションポイントの短いスイッチになります。ただ現在は後述する静電容量接点方式・光学・磁気のスイッチを採用するキーボードの方がより高性能・多機能となっているので、そういうゲームをガチでやるつもりならそちらの方がいいでしょう。エンジョイ勢ならメカニカルスイッチでも十分です。また競技性のないゲームならそこまで高性能なキーボードは必要ないのでメカニカルスイッチで問題ありません。

一般用途だとクリック感が必要ないなら赤軸、クリック感が欲しいなら茶軸になります。青軸は打っていて気持ちがいいですが、打鍵音が非常に大きいので周りに迷惑がかからない環境での使用ならありです (周囲に人がいない、ヴォイスチャットしないなど)。

軸の違うメカニカル・キーボードを複数台所有し、その日の気分で使用するキーボードを変えるというコアなメカニカル使いの人もいるようです。またエンターキーやスペースキーなど好みのキーを他の軸に交換する事も普通に行われています。

【光学スイッチ】と【磁気スイッチ】

光学スイッチは、光を検知する【光学センサー】を採用したスイッチです。スイッチの仕組みは違いますが光学スイッチは静電容量無接点方式と同様にチャタリングを起こさず、また高い耐久性も実現しています。 私の知る限りでは長い間ZOWIEの【CELERITAS II】のみが採用していました (現在は生産終了で、それ以来ZOWIEはキーボードを出していない)。ちなみにCELERITAS IIの光学スイッチは後に初のラピッドトリガー機能を実現するWooting社製のスイッチでした。

2018年にRAZERから光学スイッチ採用のキーボード【Huntsmanシリーズ】が販売されて光学スイッチの人気が出始めます。RAZERはアクチュエーションポイントを調節可能な【アナログ光学スイッチ】、光学スイッチを薄型にした【薄型(ロープロファイル)の光学スイッチ】と次々と新しい光学スイッチを投入し、2023年の【第2世代のアナログ光学スイッチ】ではアクチュエーションポイントの調節に加えラピッドトリガーにも対応しました。

RAZERの他にSteeleSeriesとCORSAIRからも光学スイッチ採用のキーボードが出ています。下は各スイッチの主なスペック。

スイッチ荷重アクチュエーション
ポイント
キーストローク
RAZER
【リニア光学スイッチ】
40g1.2mm3.5mm
RAZER
【クリッキー光学スイッチ】
45g1.5mm3.5mm
RAZER
【薄型リニア光学スイッチ】
45g1.2mm非公開
RAZER
【薄型クリッキー光学スイッチ】
45g1.5mm非公開
RAZER
【アナログ光学スイッチ】
非公開1.5mm~3.6mm
(0.1mm刻み)
非公開
RAZER
【アナログ光学スイッチ】
(第2世代)
40g0.1mm~4.0mm
(0.1mm刻み)
非公開
SteelSeries
【リニアOptiPoint】
35g1.0mmか1.5mm非公開
CORSAIR
【OPX 光学スイッチ】
45g1.0mm非公開
光学スイッチはチャタリングを起こさず高い耐久性もある人気のスイッチの1つなため、今後も新製品が出てスイッチも進化していくと思われます。「値段が高い」「スイッチの種類が少ない」「メカニカルのようにスイッチの交換ができない」という欠点はありますが、ゲーミングやタイピングをしまくるライター・プログラマーの人にはお勧めのスイッチの1つです。

2019年にSteeleSeriesが【OmniPoint (アナログホール効果磁気センサー)】採用のキーボードを販売しました。OmniPointはキー1つずつに磁石が仕込まれていて「キーが押されていく事で磁力が上がり、ある一定の磁力になったらスイッチがオンになる」という仕組み。そのためスイッチオンになる磁力を変更する事でアクチュエーションポイントを変更する事が可能となっています。

キーの構造上【磁気スイッチ】も【静電容量無接点方式スイッチ】や【光学スイッチ】と同様にチャタリングを起こさず、高い耐久性も実現しています。

2022年には【OmniPoint 2.0】が出てきます。「OmniPointは0.32mm刻み」で調節できましが「OmniPoint 2.0では0.1mm刻み」とより細かく調節可能となり、さらにラピッドトリガーにも対応しました。

SteelSeriesの他にCORSAIRからも磁気スイッチ採用のキーボードが出ています。下は各スイッチの主なスペック。

スイッチ荷重アクチュエーション
ポイント
キーストローク
SteelSeries
【OmniPoint】
45g0.4mm~3.6mm
(0.32mm刻み)
非公開
SteelSeries
【OmniPoint 2.0】
非公開0.2mm~3.8mm
(0.1mm刻み)
非公開
CORSAIR
【MGX 磁気スイッチ】
45g0.4mm~3.6mm
(0.1mm刻み)
非公開
磁気スイッチも光学スイッチと同様にチャタリングを起こさず高い耐久性もある人気のスイッチの1つなため、今後も新製品が出てスイッチも進化していくと思われます。「値段が高い」「スイッチの種類が少ない (光学スイッチよりも少ない)」「メカニカルのようにスイッチの交換ができない」という欠点はありますが、ゲーミングやタイピングをしまくるライター・プログラマーの人にはお勧めのスイッチの1つです。

【静電容量無接点方式】

静電容量無接点方式スイッチを採用したキーボードは、ほぼ【東プレのRealForce】と【PFUのHHKB (Happy Hacking Keyboard) 】の2つになります。PFUのHHKBのスイッチは東プレからのOEM供給品なので、実質は東プレが作っているスイッチとなります。

静電容量無接点方式の利点は【一生物と言われる程の耐久性】です。 チャタリングは起こしませんしキー自体の耐久性も非常に高いため、1つ買えば一生使えると言われています。「チャタリングが起きない」と聞くだけで欲しくなる人はいると思いますし耐久性の高いメカニカルよりもさらに耐久性があります。キーキャップの交換はできますが、メカニカルのようにスイッチの交換はできません (電子機器に詳しい方ならできるかも?)。

静電容量接点方式の荷重には【30g・45g・変荷重】の3つの荷重があります。スタンダードの45g、軽量の30g、30gと45gのハイブリッドの変荷重。変荷重については、荷重の解説項目へ。


RealForceのR2 (生産終了)・R3・R3SモデルにはAPC機能があります。 APCとは【アクチュエーション・ポイント・チェンジャー】の略で、アチュエーションポイントを4段階【0.8mm / 1.5mm / 2.2mm / 3mm】に調節が可能です(R2モデルは3段階)。APCは1キー単位から調節できます。R3とR3Sモデルは全モデルがAPC対応で、R2モデルは一部のモデルで非対応です。

さらにRealForceのGX1モデルのAPCは「0.1~3.0mmの幅で0.1mm刻み」でも調節可能となっています (R3と同じ4段階の調節も可能)。またスイッチがオフになるリセットポイント (リリースポイント)も0.1mm単位で調節可能で、一種の「ラピッドトリガー機能」も搭載しています。ラピッドトリガーの解説はコチラ。 そして「キルスイッチ (Kill Switch)」という登録した2つのキーの同時押しで後から押したキーのみを有効にする機能もあります。

下表はRealForceのキースペック。

型番荷重アクチュエーション
ポイント
キーストローク
GX1モデル30g
45g
0.8 / 1.5 / 2.2 / 3.0mm
(4段階に調節可能)
4.0mm
(キースペーサーで調節可能)
0.1mm~3.0mm
(0.1mm刻みで調節可能)
R3モデル
R3Sモデル
30g
45g
変荷重
0.8 / 1.5 / 2.2 / 3.0mm
(4段階に調節可能)
4.0mm
(キースペーサーで調節可能)
静電容量接点方式は非常に高耐久なスイッチですが、キーボードとしては高額な製品になります。クリック感は無いのでクリック感が欲しい人は避けた方がいいです。

RealForceとHHKBの違いは、RealForceはフルキーボードとテンキーレス・キーボードでAPC機能やラピッドトリガー機能、キースペーサーでのカスタマイズ性などがあります。タイピングしまくる事務職やライター、プログラマー、ゲーマーに人気です。

HHKBは60%キーボードで非常にスッキリとしています。プログラマーに人気です。

【キーボードの機能】

キーマップ変更

キーマップとはキーのレイアウトになります。キーキャップに印字されている「Aキーを押すとパソコン上にAが出力される」のが普通ですが、これを任意のキーに変更する事ができるのがキーマップ変更になります。

例えば【Aキー】を【@キー】に変更したり、【無変換キー】を【Homeキー】に変更する事ができます。する人はいませんが全てのキーを【Enterキー】にする事もできると思います。自分が使わないキーを、よく使うキーに変更すると便利です。

キーマップを変更できるキーボードはキーマップ変更の設定をできる「専用アプリ (ソフトウェア)」が付属したキーボードになります (だいたい値段の高いキーボード)。ただキーマップを変更できる無料アプリは多いので、それを使うと専用アプリが付属しないキーボードでもキーマップ変更が可能になります。有名なアプリとしてChange Key↗️があります (リンク先はGoogleで「Change Key」を検索したページ)。

DIPスイッチ付きキーボード

DIPスイッチとはオン・オフできるスイッチでキーボードに搭載されているDIPスイッチは【Caps Lockキー】と【Ctrlキー】を入れ替えたり、【Windowsキー】を無効にしたりをスイッチを操作する事で設定できるキーボードになります。

DIPスイッチの画像

ただ現在はアプリ (ソフトウェア)でキーマップを変更できるためDIPスイッチ付きのキーボードは少なくなりました。


【ロールオーバー】

【ロールオーバー】とは何個までのキーの同時押しに対応しているのか?を表します。 本当は【ロールオーバー=同時押し】という事ではないですが、パソコンを利用する側のユーザーとしてはイコールとして考えてオッケーです。

2つまでのキーの同時押しに対応していたら【2キー・ロールオーバー】、6つまでのキーの同時押しに対応していたら【6キー・ロールオーバー】となります。同時押しとはコピー操作の【Ctrl+C】やタスク切り替えの【Alt+Tab】だと2キー同時押しとなり、タスクマネージャー起動の【Ctrl+Shift+Esc】だと3キー同時押しとなります。

※厳密にはCtrlやShiftは同時押し前提のキーなので同時押しの数には入りません。ここでは2つや3つのキーを同時に押すシチュエーションとして分かりやすので例として出しています。

同時押しは通常なら【4キー】まで対応していたら十分で、同時押しを多用するゲームでも【6キー】まで対応していたら基本的には十分です (音ゲーと、2人で1つのキーボードを共有してプレイするゲームは6キー以上必要になる事があります)。

【有線・無線】で解説した【PS/2接続は全てのキーの同時押しに対応】します。対して後発ですが【USB接続は6キーまでの同時押しに対応】します。そのため全キー同時押しできるPS/2接続のキーボードを現在でも使用する人はいます。

ただ今のゲーミングキーボードはUSB接続でも6キー以上の同時押しが可能なキーボードが普通で、なかには全キー対応という製品もあります。仕組みはキーボードとパソコンはUSBケーブル1本で接続されていますが、キーボード内では複数のキーボード(2つとかそれ以上)に分離した構造になっていて、そのためパソコン上では複数のキーボードが接続されているとOSに認識させる事で、6キー以上の同時押しを可能にしたという感じです。2つに分離していたら12キー同時押し対応、3つに分離していたら18キー同時押しに対応。


ロールオーバーには【Nキー】という、ややこしいモノもあります。PS/2接続でNキーと表記があれば全キー対応ですが、USB接続でNキーという表記のみなら同時押しは6キーまでですが認識は6キー以上になります。

具体的には【1・2・3・4・5・6】と順に6つのキーを押し、押したキーはそのまま押し続け6つ同時押しの状態にしつつ、新たに【7】のキーを押した場合(7個のキーを同時押しした場合)は、【2・3・4・5・6・7】の6つのキーが押されている判定になり、最初に押した【1】のキーは押されていない判定になるのがUSB接続での【Nキー・ロールオーバー】になります。ただUSB接続で【Nキー・ロールオーバー】と表記されていても同時押しは6キー以上や全キーに対応しているキーボードは普通にあります。

通常の利用ならロール・オーバー(同時押し)は気にしなくても大丈夫です。ゲームの場合も音ゲーと1つのキーボードを2人で共有してプレイするゲーム以外は基本的には大丈夫ですし、ゲーミングキーボードを利用するならUSB接続でも6キー以上に対応していため気にしなくてオッケーとなります。激安のゲーミングキーボードとか怪しいメーカーのゲーミングキーボードなどはゲーミングとあっても6キーまでかもしれません。

【アンチゴースト】

簡単に説明するとアンチゴーストとはほぼ同時押しや超高速タイピング時などのキーの押下判定の検出不良を起こさない機能の事です。これがあると誤検知由来のタイプミスが無くなります。

【ロールオーバー】と同様に【アンチゴースト】も一般用途では気にしなくて大丈夫な項目です。ゲームや高速タイピングする人は7,000円前後以上のキーボードを買えばほぼ付いている機能なので、そういうキーボードの利用をお勧めます。

【スタンド】

キーボード・スタンドの画像
キーボード・スタンドの画像2

キーボードには角度調節をする事ができる【スタンド】が裏側に内蔵されている製品が多くあります。多くはスタンドを「立てる」か「収納する」かの1段階調節ですが、中には2段階、3段階の角度を調節ができる製品もあります。スタンドを立てる事でタイピングがしやすくなる事もありますが、逆に立てない方が打ちやすいという事もあるためスタンドを使うか使わないかは好みになります。

「タイピング時の姿勢」や「机と椅子の高さ」、「椅子の肘置きの有無」、「リストレストの有無」、「キーボードの厚み (標準・薄型・超薄型)」などなどタイピングする環境は人それぞれなので自分に合う方を選びましょう。スタンドが付いてなくてもペットボトルのキャップなど色々な物で代用可能です。

【リストレスト】

リストレストの画像

リストレスト(Wrist Rest)とはキーボードの下部に設置する【手首置き】の事です。手首をリストレストに置く事で楽にタイピングする事が可能になります。必須というアイテムではないですし、逆にあると疲れるや邪魔という方もいますので好みになります。

ゲーミングキーボードには付属する事が多いです。付属しているリストレストは着脱式が多いですが、中にはリストレストと一体型になったゲーミングキーボードもあるため注意が必要です。

リストレストは単品としても売られているのでタイピングをしていて疲れるという人は試す価値のある製品です。素材は【低反発な素材】【木製(木材)】【プラスチック製】などがあります。柔らかい素材がいい人は低反発な素材、硬い素材がいい人は木製をお勧めします。

【バックライト】

キーボードのバックライトの画像

バックライト搭載型のキーボードは光ります。ゲーミングデバイスは【とりあえず光らせとけ】という流れなので、ほとんどのゲーミングキーボードは光ります。一般向けキーボードでも光るキーボードはありますが製品数は少ないです。発光にはLEDを使用しています。【1つの色の単色】と【様々な色を利用できるRGB】の2種類があります。もちろん【オフ (消灯)】にする事も可能です。

バックライトがあると暗い部屋でのキー確認に便利です。単純にイルミネーションを楽しむというのもありです。また対応していればですが「ゲーム中のアクションに連動して光る」、「外部ソフト (Discordなど)と連携して何か通知された時に光らせる」という事も可能な製品もあります。

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