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スペックの見方
【マウス】

更新日 2023年4月1日 | 公開日 2023年2月21日

スペックの見方【マウス】のトップ画像

このページは、マウスのスペックや機能について解説しています。

目次
  1. スペックの見方【マウス】
    1. センサー
    2. トラッキング解像度
    3. 最大トラッキング速度
    4. 最大加速度
    5. リフト・オフ・ディスタンス
    6. レポートレート(ポーリングレート)
    7. スイッチ
    8. チャタリング
    9. スクロールホイール
    10. 追加ボタン
    11. 形状
    12. 追加ボタン (ボタン数)
  2. 接続方法
    1. 有線接続
    2. 無線接続
    3. 有線と無線の比較
    4. 無線充電
  3. 関連ページ

【スペックの見方】

マウスのスペックを1つずつ見ていきます。

【センサー】

マウスのセンサーの場所の画像

マウスのセンサーはマウスの動きを読み取る所です。マウスの裏側に付いています。トラックボールだと内部にあります。光やレーザーをマウスパッドやデスク、トラックボールだとボールに射出して反射した物を読み取ります。ですのでセンサーは【射出する部分】と【読み取る部分】の2つでなっています。

射出する物が光だと【光学センサー】、レーザーだと【レーザーセンサー】、赤外線だと【IRセンサー】となります。光学センサーには【青色LED】と【赤色LED】の2種類がよく使われています。

光学センサー(青色LED)は、マウスパッドいらずでデスクの上はもちろん、ガラスの上でも使用可能です。一般向けのマウスによく採用されています。

光学センサー(赤色LED)は、LOD (下で解説しています)を短くできるためゲーミングマウスによく採用されています。一般マウスでも採用されています。マウスパッド上での運用が基本です。

レーザーセンサーは、読み取り性能が1番高いですが値段も高くなります。LODは光学センサー(赤色LED)より短くできないためゲーミングマウスには現在は採用されていません (以前はありました)。またガラス上では使用できないのでレーザーセンサーを採用するマウスは少なくなっています。

IRセンサーは、他のセンサーよりも省電力で動作するため無線マウスや無線のモバイルマウスに採用される事があります。ガラス上でもそこそこ読み取る事ができます。

ゲーミングマウスのセンサーの多くは【PixArt Imaging社製の光学センサー】になります。各ゲーミングマウスメーカーはPixArt Imaging社と共同で開発し、各メーカー独自のカスタムモデルを搭載します。 その他のセンサーとしてはlogicoolがとあるメーカー(メーカーは非公開で不明)と共同開発した省電力で高性能な光学センサー【HEROセンサー】があります。

センサーの性能を表す項目として【トラッキング解像度】【最大トラッキング速度】【最大加速度】【LOD (リフト・オフ・ディスタンス)】の4つがあります。

【トラッキング解像度】

トラッキング解像度 dpiの違いの画像

単位は【DPI】(Dots Per Inch)又は【CPI】(Counts Per Inch)になります。単位は違っても結果はどちらも同じでDPI=CPIとしてオッケーです(400dpi=400cpi)。メーカーによって呼び方が違うという事です。

マウスを動かしたらマウスポインターが追従して動きますが、そのマウスポインター(ゲームのFPSやTPSなら視点)をどれだけ動かすか?を決める部分です。数値が大きい方がマウスポインターの移動距離も大きくなります。

例えば【400dpi】と【1600dpi】に設定したマウスでは、マウスを同じ距離だけ動かしても、DPIの設定が違うためマウスポインターは【1600dpi】に設定した方が大きく動きます。この数値をゲーミングマウスなら細かく設定できるため、自分にとってちょうどよい設定が可能となります。

当サイトのゲーミングマウス紹介ページで【400dpi~12000dpi (100dpi刻み)】と書かれている場合は【最小400dpiから最大12000dpi】までの幅で【100dpi刻み】ずつ設定できる、となります。【最小の400dpi】の次は【500dpi】さらに次が【600dpi】で、【最大の12000dpi】まで設定できます。

マウスの動く距離の設定はトラッキング解像度の他に、「WindowsなどのOS上の設定」や「ゲームだとゲーム内の設定」でも変更できます。ちなみにマウスポインター (視点)の設定が【低いとローセンシ】【高いとハイセンシ】【中間だとミドルセンシ】と言います。

【最大トラッキング速度】

単位は【IPS】(Inch Per Second)

最大トラッキング速度とは、マウスを動かした時に【センサーが認識する最大の速度】になります。マウスを高速に動かした際、IPSの性能が低いセンサーではマウスポインターが飛んだり止まったりし、逆にIPSの性能が高いセンサーではマウスポインターが正しく追従します。

マウスポインターが飛んだり、止まったりするのは誤認識していたり、そもそも速すぎて認識できていない時に起こります。これは【ピクセルスキップ(他にもピクセルジャンプやネガティブアクセラレーションと呼ばれています)】と言われている現象です。

一般用途では激しくマウスを動かす事はないため気にしなくていい項目ですし、激しく動かすゲーミング用途でもゲーミングマウスは最大トラッキング速度の性能が高いため、高速にマウスを動かしても正しく認識します。それだけにとどまらず現在のゲーミングマウスなら、人がマウス操作で起こせる最大速度ぐらいなら余裕で読み取れるため、購入する時には最大トラッキング速度は気にしなくていい項目となっています。

【最大加速度】

単位は【G

最大加速度とは、マウスを動かした時に【センサーが認識する最大の加速度】になります。マウスの設定などでよく言われる【加速をオフにする】の加速とは別モノです。

この最大加速度も最大トラッキング速度と同様で、一般向けでもゲーミング向けでも気にしなくていい項目になります。


【リフト・オフ・ディスタンス】

LOD説明の画像

リフト・オフ・ディスタンス(Lift Off Distance略してLOD)とは【マウスを浮かせた時にセンサーが反応しなくなる高さ(距離)】の事になります。LODは短ければ短いほどいいです(程度によりますが)。

例えばマウスポインターを右へずっと動かしたい場合は、手首支点の方なら手首の最大可動域まで、腕支点の方ならマウスパッドの端までマウスを持っていき、1度マウスを浮かせて元の位置にマウス戻し、再度マウスを右へ動かす操作になりますが、この時にマウスを浮かせる高さ(距離)が短いとマウスをほんの少し浮かすだけでよくなり、その結果スムーズなマウス操作を行う事につながります。

逆にLODが長いとマウスを浮かせる高さ(距離)が必要になるため、いちいちマウスを高く上げないといけなくなり非常にマウス操作がしづらくなります。また操作ミスにも繋がります。ただ現在のちゃんとしたマウスなら不満になる事はなく、このリフト・オフ・ディスタンスの性能もあまり気にしなくて大丈夫です。

ゲーミングマウスはLODが非常に大切なので、LODを短くできる【赤色LEDの光学センサー】がよく採用されています。またゲーミングマウスの中にはLODを調節できる製品もあります。

【レポートレート(ポーリングレート)】

単位は【Hz】(hertz / ヘルツ)

マウスの動きをセンサーがデータとして検出し、パソコンにそのデータを送りますが、その【データの送信をどのぐらいの頻度で行うか?】を決める部分になります。一般向けマウスだとあまり気にしなくいい項目になります。ゲーミングマウスでは【125Hz / 250Hz / 500Hz / 1000Hz】の4段階設定が多いです。一般マウスだと1つの設定の固定が多い。

125Hzだと1秒間に125回パソコンに送信、500Hzだと1秒間に500回パソコンに送信という感じになります。数値が大きいほど低遅延でスムーズにマウスポインターの操作ができます。高性能のゲーミングマウスだと【2000Hz】や【4000Hz】という製品も出てきています。ただ4000Hzなどに対応していないゲームだと変な挙動を起こす事があるため、その場合は1000Hzなどに下げます。ゲームが4000Hzに対応するアップデートをすれば使用可能となります。

【スイッチ】

スイッチの画像

マウスのメインスイッチ(左右クリック)やサイドボタンなど、押して動作させる部分の全てに何かしらのスイッチが使われます。メインスイッチには【マイクロスイッチ】が使われ (画像では長方形のスイッチ)、サイドボタンなどには【タクタイルスイッチ】が使われます (画像では正方形のスイッチ)。サイドボタンなどにマイクロスイッチが使われる事も普通にあり、要はメインスイッチにはマイクロスイッチ、それ以外のボタンには製品毎に使用されるスイッチは違ってきます。

メインスイッチによく使われるのが【OMRON(オムロン)製のスイッチ】です。温度計や低周波治療器などで有名な、あのオムロンが作っています。一般的なマウスではオムロンの既製品を採用し、ゲーミングマウスなどは上で紹介したセンサーと同じようにマウスメーカーがOMRONと共同で独自にカスタムしたカスタムモデルのスイッチを採用しています。

以前はオムロン製の1択でしたが【HUANO製】スイッチを採用するマウスメーカーも出てきました。その他にも【Kailh製】【TTC製】【ChangFeng製】など色々と出てきています。主にコストダウンとしてオムロン製以外が採用されています。オムロン製スイッチの性能に他社製スイッチが追いついてきたからと思われます。


新しい動きとして2019年8月に発売したRAZERのゲーミングマウス【Viper】のメインスイッチには【光学スイッチ】が採用され、これ以降のRAZERのゲーミングマウスには光学スイッチが採用され続けています。logicoolも【G502Xシリーズ】で光学スイッチを採用しました。

Viper G502 RealForceMouseの画像

光学スイッチはチャタリングを起こさないスイッチでキーボードではすでに採用されていました。※チャタリングについては次の項目で解説します。今後はメインスイッチに光学スイッチを採用するのがゲーミングマウスのトレンドの1つとなりそうです。

また同じくチャタリングを起こさない【静電容量無接点方式スイッチ】のゲーミングマウス【RealForce Mouse】も2020年3月に販売されましが、生産終了してしまったので人気が出なかったと思われます。


マウスの中には【静音スイッチ】を採用した製品もあります。メインスイッチのクリック音を通常よりも静かにしたスイッチです。ただ確かに通常のマウスより音は小さくなりますが無音にはなりませんので、あまり過度な期待はしない方がいいです。

【チャタリング】

1度しかクリックしていないのにダブルクリック判定になった】や【押しっぱなしにしているのに途中で押してない判定になった】などのスイッチ不良による誤作動の事をチャタリングと言います。

長い間マウスを使っていると起こります。原因はスイッチ自体が壊れたためですが、他にも「小さなホコリやゴミ」がスイッチの動作部分に入ってしまい誤動作を起こす、という事も多いです。部屋が絨毯でベットもあり服も置いているなど、ホコリを大量生産しがちな部屋にマウスがあるとホコリやゴミ由来のチャタリングを起こしやすいです。

チャタリングを起こしたら保証期間内なら保証を利用して交換or修理して貰いましょう。 保証期間を過ぎたなら普通は買い換えることになりますが、自分で行える事として【接点復活剤でスイッチを洗浄する】や【スイッチ自体を交換する】というのがあります。

接点復活剤でスイッチを洗浄して直るのは「小さなホコリやゴミ」が原因で起こったチャタリングになります。ホコリやゴミが洗い流されてスイッチが復活します。

◆スイッチ自体が壊れた場合はスイッチを交換すると直りますが「はんだこて」を使うため経験者以外はお勧めしません。「はんだ付け」は簡単ですが、その前工程の壊れたスイッチを取るための「はんだ除去」が難しいです。はんだがなかなか取れず加熱し過ぎると基板を壊してしまい、そうなるとマウス自体も壊す事になります。

簡単に除去できる時もありますが個体差がけっこうあるため初心者にはお勧めしずらいです。やってみたい方は使わないマウスや中古の投げ売りされているマウスを買ってきて、それで1度経験してから挑むとだいぶ違います。

基本的に【接点復活剤で洗浄】も【スイッチ交換】もマウスを分解して行うので自己責任でお願いします (分解すると保証が切れる)。

【スクロールホイール】

左右クリックの間にある回転する部分が【スクロールホイール】です。【マウスホイール】とも呼ばれたり、ただたんに【ホイール】と呼ぶ事もあります。回す事で画面をスクロールする事ができます。

特殊なスクロールホイールとして【2つ目のホイール (サブホイール)】のあるマウスがあったり、ケンジントンのトラックボールには垂直に回転するのではなく水平に回転する【スクロールリング】があったりします。

MX MASTER 3Sのホイールの画像

スクロールホイールには【ノッチ】と呼ばれる段階的に回転させる機構があります。「クルクル」と回るのではなく「ガクッガクッ」と回るようになっています。そうする事で操作をしやすくしています。1段階ガクッとなる事を1ノッチと呼びます。1ノッチでスクロールする距離をOSの設定で変更可能です。

製品数は少ないですがノッチのないマウスもあります。また通常はノッチありだが、スクロールしまくる時にノッチなしモードに切り替えて高速スクロールが可能となるマウスもあります。


一般的なスクロールホイールは【上下に回す】+【ホイールを押し込む (ホイールクリック / マウスボタン3)】の2つの操作だけですが、さらに左右にもスイッチのある【チルトホイール】のあるマウスもあります。

チルトホイールの画像

スクロールホイールは上下のスクロール操作ですが、チルトホイールは左右のスクロールを操作できます。エクセルなどの操作に便利です。またチルトホイールのあるマウスは専用ソフトが付属していてチルトホイールの操作をキーボードのキーやショートカットキーに割り当てる事も可能です (次で解説している追加ボタンと同じように扱えます)。

【追加ボタン】

マウスのボタンは【左右クリックの2ボタン】【ホイールクリックの1ボタン】の【3ボタンマウス】や、さらに【マウスのサイドに2ボタン】を追加した【5ボタンマウス】が多いですが、それ以上のボタンを搭載したマウスもあります。さらにゲーミングマウスの中には10個以上もボタンのある【多ボタン】のマウスもあります。

多ボタンのマウスの画像

ふんだんに搭載されたボタンによく使う操作や、キーボードの操作しにくいキー、複数のキー操作などを割り当てる事で煩雑な操作をスムーズに行う事が可能です。 6ボタン以上のマウスには専用ソフトが付属しますので、そのソフトで設定します。

多ボタンのゲーミングマウスはMMOゲーム用などと謳われていますが、MMO以外のゲームやゲーム以外でも使えます。ブラウザ(ネット閲覧するソフト)や、クリエイティブ系、プログラミング系、ビジネス系などのソフトにはショートカットキーが多く実装されているため、それらをマウスのボタンに割り当てると便利です。

注意点は、サイドに12ボタンあるタイプは慣れるまではボタンの押し間違えが起こるため、ある程度の慣れが必要なマウスになります。

【形状】

マウスの形状には【左右非対称】と【左右対称】の2つがあります。

左右非対称と左右対称のマウスの画像

また右手用(右利き)左手用(左利き)右手左手の両手用(両利き)の3つのバリエーションがあります。両手用というのは形状が左右対称で左右のどちらにもサイドボタンがあるマウスです。また左右対称の3ボタンマウス (左右クリックとホイールクリックの3ボタン)は両手用になります。

右手用と両手用のマウスの画像

ちなみに両手用で使わない方のサイドボタンには薬指や小指がかかるため基本使用しません (ミスクリックしてしまうためボタンを無効にする)。

左右非対称のマウスはほぼ右手用のマウスになります。 左右非対称で左手用のマウスは非常に少なく発売されてもすぐに終息 (生産終了)する事が多いです。そのため左利きの方は両手用のマウスを使うか、左利きだがマウスは右手で使うという感じになっています。

当サイトのおすすめマウスのページでは
左右非対称で右手用】は左右非対称を外し【右手用】と
左右対称で右手用】は【左右対称(右手用)】と
左右対称で両手用】は両手用を外し【左右対称】と
それぞれ表記しています。

下の画像はマウスの形状3種の画像。左からZOWIEの【ECシリーズ】【Sシリーズ】【ZAシリーズ】。

左右非対称で右手用・左右対称で右手用・左右対称で両手用のマウスの画像

【接続方法】

マウスの接続方法には【有線で接続する有線接続 (ワイヤード)】と【無線で接続する無線接続 (ワイヤレス)】の2つがあります。さらに有線接続には【USB】と【PS/2】の2つ、無線接続にも【2.4GHz帯】と【Bluetooth】での2つに分かれます。

【有線接続】

有線接続では【USB】が主流で、現在販売されている有線接続のマウスはほぼUSB接続の製品になります。 【PS/2】はUSBが生まれる前からあるマウスとキーボードを接続する規格で、現在では古い機器や規格を指す【レガシーデバイス】に入っています。

PS/2端子とUSB端子の画像

【無線接続】

無線接続の【2.4GHz帯】と【Bluetooth】は両方とも利用されています。

◆2.4GHz帯
2.4GHz帯の周波数を使い無線接続します。利用するには専用のアダプターをパソコンに接続してペアリングをする必要があります。 現在のアダプターは小型で親指の爪ぐらいの大きさです。アダプターはUSBで接続します。

◆Bluetooth
汎用の無線規格【Bluetooth】を使い接続します。パソコンにBluetoothの送受信機が搭載されていればペアリングするだけで接続できます (非搭載でもUSBのBlutoothアダプターを接続すれば利用可能です)。パソコンの他にもスマートフォンやタブレットなどにも接続可能です。 ちなみにBluetoothも2.4GHz帯の周波数を利用していますが、一般的にBluetooth規格で無線通信している場合はBluetooth接続と言います (じゃないと混同してしまうため) 。

【2.4GHz帯・Bluetooth】共に利点欠点がありますが次の項目でUSB接続も合わせて、その辺を解説します。


【有線と無線の比較】

有線USB接続
◆メリット
・無線よりも値段が安くなる。
・遅延はほぼなく接続の安定性もある。
・ケーブルから電力も流れるので電池切れがない。
・乾電池や専用バッテリーを搭載しないので重量が軽くなる。
◆デメリット
・ケーブルが邪魔。
2.4GHz帯の無線接続
◆メリット
・ケーブルがない。
・低遅延で接続の安定性がある。
◆デメリット
・専用のアダプターが必要。
・有線よりも値段が高くなる。
・乾電池や専用バッテリーを搭載するため有線よりも重量が重くなる。
Bluetoothの無線接続
◆メリット
・ケーブルがない。
・汎用性が高くパソコン以外にもスマートフォンやタブレットとも接続可能。
◆デメリット
・2.4GHz帯よりも遅延があり、接続の安定性も低い。
・有線よりも値段が高くなる。
・乾電池や専用バッテリーを搭載するため有線よりも重量が重くなる。

ケーブルが邪魔だが安くすましたいなら【有線USB接続】無線接続で低遅延かつ安定性を求めるなら【2.4GHz帯】無線接続でスマホやタブレットにも接続するなら【Bluetooth】となります。


ゲーミングマウスの現在(2023年2月)について少し解説します。ここではFPSやMOBAなどの素早く正確な操作が必要なゲームで使用するゲーミングマウスについてです。

2018年以前は【ゲームで無線】というのはありえませんでした。 もちろん製品はありましたがFPSやMOBAのプロプレイヤーが大会で使う事はありませんでした。遅延があるため追従性が非常に悪く、また接続が途切れたりしてゲームでは使い物にならなかったためです。

しかし2018年にlogicoolが出した【PRO LIGHTSPEED Wireless Gaming Mouse (通称G-PRO Wireless】は、【LIGHTSPEED (2.4GHz帯)】という無線技術で有線接続と遜色ない遅延になり(有線でも遅延はある)、省電力で性能も十分にある【HEROセンサー】によりバッテリーを小型にできたため軽量化にも成功しました。その結果FPSやMOBAのプロプレイヤーが大会で使用し結果を残すまでに至ります。

G-PRO Wirelessの画像

これを期に操作性を重視したゲーミングマウスでも無線は人気となりました。ケーブルがない方がより正確な操作が可能なためです。ただ電池切れの問題はあります。

一方、有線のゲーミングマウスの状況ですが無線に対抗すべくケーブルを柔らかい素材にする事で、ケーブルの突っ張りなどからの抵抗を極力なくし無線接続ライクな操作性へと進化しています。 もちろん無線だとケーブルの抵抗がゼロですし、ケーブルの重さもないです。

【無線充電】

2017年6月のE3でlogicoolが【POWERPLAY Wireless Charging System】という無線充電システムを発表しました (発売はもっと後)。これはマウスパッドの下に専用の無線充電システムを設置し、マウスを使用中、常に充電させる事でバッテリー切れがなくなりUSB接続して充電する事から解放されました。

無線マウスが【充電も無線になった】という事です。仕組みはスマートフォンなどの無線充電のQi充電などと同じです。

POWERPLAYの画像

注意点はPOWERPLAYの上でのみ充電されるため、POWERPLAYのサイズ約34x32mm(横x縦)よりも大きなマウスパッドには対応していません。またPOWERPLAYのシステムを構築するには【POWERPLAY】と【POWERPLAYに対応したマウス】の2つが必要になります。そのため2つも購入すると、マウスとしては非常に高額な3万円前後という値段になります。

ただPOWERPLAYに対応したマウスはPOWERPLAYの無線充電の他に、従来からあるUSB接続での充電にも対応しているため【バッテリー切れと充電】という事を気にしない方はPOWERPLAYは買わなくても問題ありません。その後に「やはりPOWERPLAYが欲しい」と思ったらPOWERPLAY単体だけを買う事も可能です。

これに対抗するため2018年1月のCES 2018でRAZERが【HyperFlux】という無線給電システムを発表しました。logicoolの方はマウスにバッテリーがあり、そのバッテリーに充電するというシステムでしたが、RAZERの方はマウスにバッテリーは非搭載で常に給電させるというシステムです。充電ではなく給電。このためバッテリーをなくす事ができ、その分の重量が減り、有線マウスと同等な重量【96g】を実現しました。

Mamba HyperFluxの画像

ただこのシステムも3万円程の値段になります。また軽量化のためのバッテリー非搭載という事ですが逆にいうとHyperFluxの上だけでしか動作しないため、その点には注意が必要です。さらに現在ではバッテリーを搭載しても100gを切るゲーミングマウスは普通になってきたため(同社の製品には74gがある)、軽量な無線ゲーミングマウスという利点は薄れています。

現在も無線充電マウスはありますが、マウスパッドの形状ではなくマウスを使用しない時にドッグなどに設置して充電させるのが主流になっています。

Viper Ultimateの画像

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